• テキストサイズ

密かな交換条件【進撃の巨人】

第8章 優しい表情、そして違和感



「団長、どこからこんな可愛いもの
つけてきたんですか?」


そう言って差し出した手には、
ピンクの花びらが乗っていた。



「……恥ずかしいな、いつからついてたんだ?」

エルヴィンは花びらを手渡され、小さく笑う。


「エルヴィン団長は背が高いから、
座ってないと誰も気が付かないですよ。」

女性は微笑み返すと、
近くの机に置いていたお盆を持ち

「それでは、ごゆっくり。」

と、ミケとアンに笑顔を向け、
厨房へ入って行った。



ここに来てから、
エルヴィンの意外な一面しか
見ていない気がする。


今まで見たことのない程の
優しい表情で笑ったかと思えば、
そんな顔も出来るのか……
と思うような照れくさそうな表情になり
そして今は手渡された花びらを見つめて
穏やかな表情を浮かべている。



……団長相手に、こんなことを
思うのはどうかと思ったが、
その姿は、まるで、恋する乙女のようだった。

/ 74ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp