第4章 優しい交わり
「お前の欲求は、エルヴィンの話を
聞くことじゃなかったのか?」
そうでした……
と思わず言ってしまいそうになる問いかけに、
アンは少し俯き、
「聞き方が悪いですよ……」
と、ミケの発言を否定してみる。
「そうかも知れないな。
まぁお前の正直な気持ちが
聞けたと思えばそれでいい。」
ミケはそう言うと、
優しくアンを抱き寄せ、
そっとベッドに寝転ばせた。
「お前の言う通り、同時進行でいこう。」
耳元で聞こえるミケの声は優しく、
ゆっくりアンの身体を火照らす。
ミケは柔らかい手付きで
アンの頬を撫でると、唇を重ねた。