• テキストサイズ

密かな交換条件【進撃の巨人】

第2章 匂いと誘惑



自意識過剰だ。


これ以上を求めたくなる?

匂いを嗅がれているだけで?

好きな相手でもないのに?

そんなことある訳がない。


私のことをどれだけ淫乱な女だと思ってるんだ。

心外にも程がある。



心の中は腹立たしさが支配しつつあったが、

「ならいいだろう。」

そう言ったミケが耳元の匂いを嗅ぎ始めた時、
その腹立たしさが掻き消されたと同時に
体温が一気に上昇した。



耳元から聞こえるミケの不規則でも、
どこか律動的な息遣いが、
心地良く身体を刺激する。

思わず声を漏らしてしまいそうになり、
それを隠すように慎重に息を吐く。



ミケは気にする様子もなく
耳元から鎖骨にかけて、
ゆっくり匂いを嗅いでいたが、

「どうした?
息が上がっているようだが。」

と、鎖骨辺りに顔を近付けたまま
アンを見入った。


「……そんなことないです。」

思わず強がってそう言ったものの、
もう隠しきれない程に呼吸が弾む。

/ 74ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp