第3章 たくさんの初めて
悔しい〜…
もっともっと強くならなくちゃ…
悟「お前さ、俺が特訓してやってんのに負けるってどーゆーこと?ふざっけんなよなぁ…」
と言いながら立ち上がらせてくれる。
言葉とは裏腹に優しいな。
『ごめんなさい。とりあえず、ランニングして体力つけます…』
その後1年生はいつも通りコテンパンのやられて授業が終わった。
七海くんと灰原くんと一緒に反省会をした。
こーゆー動きが合っているんじゃないか、こんな時は受けるより下がって受け流した方がいいとか、教室で動きを確認しながらやってみる。
頑張っていると傑さんが迎えにきてくれた。
呼ばれるなり、すぐに抱きしめられる。
『急にどうしたんですか?』
傑「少し悟と喧嘩してね。癒されにきたんだ。」
そう言いながら頭の匂いを嗅がれる。
今まで動きまわってたから、臭くないかな?
『どんな喧嘩だったんですか?』
傑「…内容は忘れた。が、とにかく悟が悪い。」
そう言いながら不貞腐れてる傑さんが可愛くて胸に擦り寄る。傑さんの安心する香り。
傑「行こう」
まだ教室だったんだ。
二人に挨拶して部屋に向かう。高専内だから自由に動いていいはずなんだけど、毎日どちらかが来てくれる。
傑さんがコンビニに行きたいと言うので一緒に行き、お菓子やらジュースやらをカゴに入れる。
傑「風海は外の見えるところにいて」
と言われて待っていた。
せっかくだから一緒に食べようってことになり、傑さんのお部屋に行くことになった。
『お邪魔しまーす』
一歩踏み入れると傑さんの香りがする。男の人の部屋に入るなんて初めてだし、何もないけどドキドキしてしまう。
傑「適当に座ってて。」
テーブルを挟んだテレビの真っ正面に座って、待つ。なんか落ち着かなくて、どんな座り方をすればいいのかとか、呼吸の仕方すら忘れそう。
傑「お待たせ。冷蔵庫にしまってきた。
実は君に謝らないといけないことがあってね、聞いてくれるかい?」
なんだろう?思い当たることがないのだけど。
『はい、なんでしょう?』