第2章 呪術高専
五条side
硝「…で、そろそろ説明してもらっていい?」
傑「水を差すなよ。もう少し満喫させて。」
血だらけなのに、すっごい機嫌のよさそうな傑が気持ち悪い。
俺が怪我したら、あんな風に縋ってくれるのか?
風海が泣きながら抱きつきに行って、傑が自分で治ったかもって話していたと伝えた。
実際確認したいところだが、風海が離れなくて確認できないでいる。
傑が満足したのか声をかけている。
いいから早く離れろよ。
傑「…風海、心配かけてすまないね。ちょっと確認したいことがあるんだ。顔を上げて?」
顔上げるだけじゃなくて!
イライラしてきた。
悟「おい、傑!治ってんならいい加減にしろ!早く確認しろよ。」
まぁ自分ならこのままいるけど。
そんなの知ったこっちゃねぇ。
ゆっくりと顔をあげる風海。
泣き顔すら可愛いとかどーなってんだよ。
硝子が血液を拭いていく。
風海は泣き止んだものの、心配そうに様子を見ている。
硝「…やっぱ治ってる…」
傑「頭に衝撃があって、鼓膜も破れていたんだ。だけど、風海が私のところに来た時に…身体が軽くなるような…あぁ、水に浮いているような感覚になったんだ。その後に周りの音が聞こえるようになったから、涙の影響だと思うよ?」
さすが人魚姫。
記述は事実だった…ということは、やっぱり命を狙われる危険があるわけだ。どうせなら早く苗字を変えてしまった方がいい。
さっさと五条になればいい。
悟「ということは、人魚姫が存在することがわかれば狙われるのは確実になった。さっさと嫁に来いよ。」
夜「ふざけたことを言うな。このことはここだけで留めたい。上にも報告はしない。そうすると、普通に任務が入ることになる。守ってやれる状態にない場合もある。七海と灰原には話すか?これはお前自身が決めろ。」
おぉ!先生っぽい!
けど、俺が守ってやりたいんだけど。