第2章 呪術高専
怪我をして意識のない人の前に立ち、傷の確認をする。
集中して涙を流そうとするけど…
…でない…
怪我をした人を見て、痛そうとか可哀想とは思う。
けど泣くほどじゃない。だって知らない人だし…
私って意外と冷たい人間なのかも。
この状況、どうしよう…
すると硝子さんが電話にでて
硝「なに?このくそ忙しい時に…
夏油が?…わかった。すぐ連れてきて。」
え、何かあったんだろうか。
傑さん?
硝「風海、落ち着いて聞けよ。呪霊は祓ったんだけど、夏油が怪我して今運ばれてくる。」
夜「状況確認をしてくる。待ってろ!」
硝子さんが何か言ってる
あぁ…どうしよう…
何も聞こえなくなっちゃった。
頭の中真っ白。
傑さんがこの人達みたいな状態で運ばれてきたら…
そう思ったら涙が溢れた。
零れ落ちそうな時に硝子さんに強く腕を引かれた。
涙が怪我した人の身体に落ちた。
私は傑さんのことで頭がいっぱいで、涙のことはすっかり頭から抜け落ちていた。