第2章 呪術高専
硝子さんに傷を治してもらい、ふと気がつく。でも周りに人がいるから大きな声で聞けない。
硝子さんにコソコソ話をするように耳元で話す。
『ねぇ硝子さん?私の涙は傷を癒すって言ってたけど、怪我も治るんですか?』
硝「…そうだな。実験してみないとわからないけど、事実確認は必要だな。今度誰かが怪我をした時やってみよう。…そもそもアイツら、ほとんど怪我なんてしないんだよな〜ちょっと相談しとく。」
たしかに。
そもそもそれが嘘だった場合、狙われる理由がなくなる。
硝子さんも特殊な呪術を使うから、任務に出るよりも高専からでないことの方が多くなるみたい。今は学生だから勉強のために同級生についていくこともあるらしいけど。
飲み物を買って教室に戻ると、顔が腫れてるクラスメイトに手渡した。
『よく冷やしてね。
本当に硝子さんに治してもらわなくていいの?』
灰「はい!夏油さんと五条さんが治すなっていうので!」
そんな理不尽なことでも目をキラキラさせて言えるなんて…どこまでも尊敬してるんだな…笑
七海くんは嫌そうだけど笑
ここで実験できたらいいな、そんなすぐに涙なんて出るものでもないけど…
この2人には話しておきたいな。
でも、私1人で決められることじゃない。
悟さんと傑さんに相談しよう。
2年生の教室へ行くと、誰もいなかった。
ん〜残念。
後でメールでもしておこう。
校内を1人で歩いていると、黒いスーツ姿の人達がバタバタと走っている。たぶん補助監督さん。呪術師のサポートをしてくれる人たち。
何かあったんだろうか。
すると硝子さんから電話がかかってきた。
硝「あぁ風海?悪いんだけど医務室に来てくれる?ちょっと手伝って!」
医務室に着くと、たくさんの人が運ばれてきていた。
硝子さんと夜蛾先生もいる。
もう存在が怖いからビクビクしてしまう。
『硝子さん…どうしたんですか?これは…』
硝「呪霊の被害者だ。意識のない人なら風海の涙を試せるんじゃないかと思って。夜蛾先生立ち会いなら安心してできるだろ?」
…その夜蛾先生が怖いんですけど。
とも言えないので、実験してみることになった。
意識のない人は別室に通され、硝子さんが反転術式で直すということになっていて、実際には実験されるのだけど。
『緊張する…』