第5章 冬
あの任務の日から、さらに訓練をするようになった。課題だけじゃなく、長所を伸ばせるようにした。
毎日のランニングに加えて、スピード強化できるようなトレーニングもした。少しずつだけど、速く動けるようになってきてる。
薙刀に呪力を乗せて斬り込むと、地面が割れるほどの威力を発揮できるようになった。歯が届く部分だけじゃなく、呪力で強化延長できるようになっている。
もう2度と仲間を失わないように。
そんな危機すら感じないように強くならないと。
私が仲間を守る。
悟さんも傑さんもレベルアップしてる。
危機的状況を経験すると成長率がぐんと上がると夜蛾先生も言っていた。
ここ最近、忙しくて任務が立て込んでいた。3人で集まることは少なくなってきて、いつの間にか2人きりでも私の部屋で寝泊まりすることもあった。あの任務の日から、少しずつ何かが変わってきたのを感じていた。
とにかく実戦を重ねるため、任務に出たかった私は七海くんや灰原くんとともに外へ出た。そんな時には心配性な傑さんがたくさんメールをくれる。
みんなで出かけた頃が懐かしい。
またみんなで海に行きたいな。