• テキストサイズ

真珠の涙

第4章 変化



報告やらを終わらせて部屋に帰ってくる。傑さんと悟さんがいつものように送ってくれた。

任務が失敗でも誰も私たちを責めなかった。それが何より辛かった。きっとみんな自分を責めてる。

もっと力があれば。
警戒を緩めなければ。
早く高専に着いていれば。

たら、ればをいったらキリがないほど。

後悔したくなければ強くなるしかない。
けど、まだ…今は…泣かせて。




…何も考えたくない。


ドアが閉まる直前に振り返って、2人の手を引き、部屋に入れた。






















『…抱いてください…何も考えられないくらい』























傑「…!君は…何を言ってるのかわかってるのか?」

戸惑う傑さんの声が静かな部屋に響く。
そうだよね。私も何考えてんだろう。
でも1人でいたくないの。何も考えたくないの。
こんな自分、大嫌い…
私を必要として?私を求めて?
私が生きていていいと言って?

悟「…後悔すんなよ」
そう言いながら私の手を引きベッドへ向かう悟さん。大人しく着いて行く私。

悟「傑、する気ないなら出ていけよ。」

私の顔を見つめながら傑さんに告げる。その後すぐに荒々しいキスが降ってきて、必死に舌を絡ませる。ベッドに腰掛け、後頭部を抑えられながら強く抱きしめられた。悟さんの頬に手を添えて離れないように、生きていることを実感できるように。

ちゅっ…ちゅぱ…じゅっ…ちゅ…

静かな部屋に響く湿った音。

傑「悟…君だけ抜け駆けはさせない」

そう言いながら、私の背中側に気配を感じる。
振り向かされて、傑さんが優しいキスを落としてくれる。啄むように何度も何度も…泣きそうな切ない表情で。

傑「風海、生きててくれてありがとう。」

思わず傑さんの首に抱きついて、私からキスをした。
私こそ、何もできなくてごめんなさい。
/ 393ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp