第4章 変化
傑「では悟とも付き合う気はないのかい?」
『はい、恋人にはなりません。婚約の件はまだお返事してません。自分の身を守れるくらい強くならないと。』
そんな会話をして、ようやく笑顔を見せてくれた傑さん。
傑「…そうか。応援するよ。」
私もここ何日か気持ちが不安定な日を過ごしていたから、やっと気持ちが安定したように思う。傑さんと話ができてよかった。悟さんもわざと2人きりにしてくれたんだな。やっぱりなんだかんだ優しい。
傑「…んん゛…さて。その格好は私にとってはご褒美なんだけど、シャワーを浴びられそうかい?」
あ、悟さんのTシャツ一枚だったんだ。下着も!!
それにご褒美って!傑さんもちょっと顔を赤らめて言わないでほしい!
立ちあがろうとしたものの腰の重さに驚く。明日には治るのかな?すごく不安…。何とか立ち上がり、よろよろと浴室に向かう。
生まれたての子鹿って表現した人は天才だと思う。
私、今、それ。
何とか到着してシャワーを浴びる。たくさん汗をかいたし、いろんなものが付着しているだろう身体を流していく。傑さんが待っているのはわかっているが、髪の毛も洗ってドライヤーをかけてから部屋へと向かう。タオルで身体を拭いていると洗面所の鏡に映った自分を見て驚愕した。全身アザだらけ!歯型とキスマークが至る所についていて、まじまじと見てしまった。海の帰り道に、こーゆーのをつけるのは独占欲の塊なんだって硝子さんが言っていた。
『お待たせしました〜』
気持ちもリフレッシュして、部屋に戻ると悟さんと傑さんがくつろいでいた。テーブルにはたくさんのお菓子や飲み物。どーゆーわけかゲームも持ち込んでいる。
悟「お前さぁ冷蔵庫全然入んねぇじゃん!飲み物冷やしたいのに〜」
傑「冷蔵庫を勝手に開けて悪いね。悟がたくさんスイーツやら飲み物を買ってきてて。」
さっきまでの雰囲気と全然違くて心地いい。
いつもこの雰囲気でいたいから、やっぱりどちらかを選ばなくてよかった。
『お食事、昨日作ったものでよければ冷蔵庫に入ってますよ!ついたくさん作っちゃって。それ食べれば冷蔵庫開きますよね?』
お食事を温めて、3人で食べて、ゲームして、スイーツ食べて…
楽しい時間を過ごした。
私、幸せだな…
2人が元気づけようと一生懸命になってくれるのがわかる。
やっぱり2人とも大好き
