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エゴイスト達の飴玉【ブルロ短編/R18】

第17章 料理を二度と作らないと決めた日(潔・凪・凛・ネス)【後編】


アレクシス・ネス


どのぐらい泣いただろうか。目が腫れているから冷そうと思い寝室を出ればアレクがリビングで私か捨てたはずの料理を食べていたのでギョッとした。


『な、それ私が捨てた…!?汚いよアレク!』
「汚くなんかないですから」
『汚いから!それにそんな不味いの食べなくても』


と言いながらアレクの顔を見ればその目からボロボロと涙が溢れて落ちていた。


「🌸の料理は美味しいですし好きなんです。なのに、僕は疲れてイラついていたからって酷い言い方した。本当は怪我してるから無理に作らないで良いって言いたかったのに」


涙声でアレクはそう言うとまた焦げた料理を口に運ぶ。そして私はアレクの言葉に驚きながらも同時に嬉しくも思えた。言い方は悪いけどアレクは私を心配して言ってくれたのだろう。


『アレク』
「ごめんなさい🌸。僕が馬鹿でした…あんな、言い方しか出来なくてごめんなさい。料理作ってくれてありがとうございます」
『…私こそありがとう。心配してくれてありがとう。言い方はちょっと悪いけどね?』


そう言うとアレクは私を見てまたボロボロと涙を零す。


「明日も作ってください。🌸の料理好きなんです。怪我はしないように作ってください」
『うん、作るよ。アレクが美味しいって言ってくれるように』
「既に美味しいですから。🌸のご飯は美味しいんです」


と言いながらまたご飯を食べるので笑ってしまう。


『でもゴミ箱に入れたご飯は食べないで?汚いから…流石に』
「嫌です」
『嫌なのかぁ…』
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