第5章 自慢
「こんな可愛い顔してやることえげつない!」
え。
おらふくんの言ってきた言葉に俺は一瞬動揺する。
俺は慌てて画面に視線を戻し、今自分が使っているキャラクターが女の子だったと思い出す。そうか、そうだよな、キャラクターのことを言ったんだ。
俺は嬉しいんだか恥ずかしいんだかよく分からないまま出来るだけイタズラっぽく笑ったフリをして、さり気なく愛情表現の言葉を言ってくるおらふくんに喜んでしまう気持ちを隠した。
このイケメンな恋人を早く自慢したいな、みんなに。
けれどもまだそれは秘密にしたいなとか、余計な独占欲に気づきつつも、俺は優勝間近のぼんさんに逆転イベントを仕掛けようとした。
……結果は負けだったけど(笑)
おしまい