第1章 眠り姫
「…今回は長いな」
「ああ、主が無理をしたのかもしれないね」
7日目の朝。
依然として主は目覚めないまま、1週間が経ってしまった。
この本丸で顕現した刀達も、だんだんと不安の色を見せ始めている。
「主の声がしないのも、寂しいものだにゃ…」
「…そうだな、私も同じさ」
髪を梳き、束ねる。
白いロングコートをバサッと身に纏い、手袋、革の射篭手を装備する。
「………」
薬研に、日光の傷が完治したから出陣してもいいと言われた。
が、主の代理の三日月からは、一文字一家がいる第二部隊は遠征だと言われ。
もちろん日光の大事をとった判断であり、致し方ないのだが。
依然として主は目覚めないままだから。
「お頭」
「お、来たか」
「日光の兄貴、もう大丈夫なのか、にゃ?」
「ああ、心配かけたな」
日光にとっては久しぶりの遠征。
主にも何か土産になるものを買っていこう、と本丸の門を出た。
「では、行ってこよう」
「ああ、気を付けてな」
山鳥毛が三日月に挨拶し、遠征に出発した。