第10章 感謝
ストーカーから刻まれた写真と殺意のある手紙を入れられた日から3日間…特に何も被害はなかった。
赤井さんと一緒にベットで眠ったのはあの日だけで
次の日からはいつも通り別々に寝ている。
赤井さんは次の日夜も私のことを心配して
1人で眠れるか?って聞いてくれたけど…
あの時は精神状態が不安定で気にならなかったけど
落ち着いている状態で一緒に寝るなんて緊張しちゃって
絶対眠れない自信がある!
そんな事赤井さんに言える訳もなく
1人で寝れます、と丁重に伝えた。
今日もいつも通り仕事をして、現在の時刻は夕方。
長引くと思っていた職員会議は予定より早く終了したので
まだ空も明るい時間帯だし1人で帰ることにした。
いつも赤井さんに迎えに来てもらうのも悪いからね…。
でももし先に帰る時は連絡しろと言われていたので
赤井さんにメールを送っておいた。
帰宅途中、今日の晩ご飯は何を作ろうかな…と考えていると
冷蔵庫の中にいつも常備している牛乳がない事を思い出した。
『まだ明るい時間だし…スーパー寄ってから帰ろうかな。』
赤井さんに再びメールをして
私のアパートから1番近いスーパーに行き、
買い物カゴに牛乳2本を入れてレジに並んだ。
いつもなら多少混み合っていてもすぐに進むレジが
今日は少しだけ時間がかかってしまい、
スーパーを出る頃には薄暗くなっていた。