第58章 褒美
「おいしーーーーいっ!!」
『良かった〜!たくさん食べてね?
食べきれない分は持って帰ってくれていいから。』
「マジ!?ありがとう!嬉しい!!」
今日は私の家に友人の紗栄子が遊びに来てくれた。
この間ヨーコちゃんと会わせてくれたお礼も兼ねて
昼食がてら私の手料理をご馳走している。
「美緒が作るこの煮込みハンバーグ、
昔から大好きなんだよね〜!」
『あははっ、ありがとう。
デザートにチーズケーキもあるからね!』
「あんた本当にただの教師?
料理人でもいけんじゃないの?」
…それはもう前世で体験してます。
なんて事は言えないけど
こうやって私の作ったご飯を美味しそうに食べてくれる人の姿を見るのは、いつも嬉しく感じるまま変わらなかった。
「ふーっ、美味しかった!大満足!ご馳走様!」
『お粗末さまでした。』
食事を終えてデザートも食べ終えたところで、
紗栄子は「あ。」と声をあげて自分の鞄を漁り始めていた。
『?どうしたの?』
「実は美緒に渡したいものがあってね…
あったあった。」
彼女は鞄の中から封筒を取り出し、私に手渡してきた。
「この前デザイナーの穂積先生から送られて来たの。
美緒に渡して欲しいってメモが付いててね?
たぶんこの前モデルやってくれたお礼だと思うよ。」
『っ、いやいや!お礼なんていらないって言ったのに!』
「んー、私に言われてもね…。
せっかくだから貰っておきなよ、つっ返す方が失礼じゃん。」
まぁ、確かにそれも一理あるけど
私的には赤井さんにドレス姿を見てもらえて
何度も綺麗だって言われた事でかなり満足していたんだけど…
『でもこれ…中身は何なんだろう…』
「私も聞いてないし見てないから知らないよ?
中見てみたら?」
『う、うん…じゃあ…』
ハサミで封を切り中身を取り出してみると
チケットが複数枚同封されていた。
『!!えぇ…?こんなの本当に貰ってもいいの…?』
「うわぁ!!いいなー!」
思ってもみなかった穂積先生からのお礼に紗栄子はかなり興奮しており、私自身もそのチケットを頂けたのは
驚いたけど嬉しさの方が勝っていた。