第57章 綺麗
そしてすぐに赤井さんは私の上に跨り
先程と同じように激しくて熱いキスをされた。
「今も…お前の綺麗なドレス姿が頭から離れない。」
『ふふっ、嬉しいな。』
「…かなり激しく抱くという意味なんだが?」
『へっ…!?で、でも…私明日は仕事で…!』
「今日は泊まれないんだろう?
…夜まで抱き続けるから覚悟しろ。」
『ひっ…!ぃ、やあぁぁっ…!!』
その後、赤井さんは本当に夜まで私を抱き続け
気がついたらいつの間にか窓の外は暗くなっていた。
ゴミ箱にはいつも通り
使用済みの避妊具がたくさん投げ捨てられている…
「美緒、大丈夫か?」
『な、んとか…でも晩ご飯作る元気はないよ…』
「心配するな、今日は俺が作る。」
…別に心配してるとかじゃなくて
もう少し手加減して欲しいって意味だったんだけど?
赤井さんはスッキリしたのが丸分かりの表情で
疲れて動けない私の体をベットで横になりながら
優しく抱き締めてくれている。
『…赤井さんって何でそんなに元気なの?』
「相手がお前だからだ。
それに今日は美緒のあんな綺麗な姿を見たんだぞ?
加減など出来るはずがないだろう。」
…さも当たり前のように言うけど
絶対年齢の割には元気過ぎだよ赤井さん…。
やっぱり普段から鍛えてるからなのかな…?
「ドレス姿も最高だったが…
美緒の裸も最高に綺麗だな。」
『っ、もう…!恥ずかしいから!!』
「はははっ」
恥ずかしそうにしている私を見て
赤井さんは声を上げて笑っていて…
悔しくなりながら赤井さんの胸元に顔を埋めた。
「美緒…俺は複雑な女心には疎い方なんでな…
今日のようにお前の気持ちを察してやれないことは
これからもきっとあると思う。」
『うん…』
「言いたい事があればちゃんと言え。
俺に対して変な気を遣うな、…分かったか?」
『っ、分かった…
めんどくさい女でごめんね…?』
「そんな風に思った事は一度もない。」
私の自傷的な言葉はいつもすぐに否定してくれる赤井さん…
こんな至らない私を真っ直ぐに受け止めてくれて
私の全てを受け入れてくれる赤井さんが愛おしくてたまらない…。