• テキストサイズ

《赤井夢》Happiness{R18}

第54章 放心







『赤井さん、聞いて…?私は本当に大丈夫だから。』

「いや、しかし…何かの病気だったらどうするんだ、
ちゃんと診てもらった方がいい。」



心配してくれている赤井さんには悪いけど
このままだと本当に病院に連れて行かれて
恥をかく羽目になる…!!



そう思った私は赤井さんの頬に手を添えたまま
彼の瞳を見つめながら口を開いた。




『……生理…なの。』

「…ん?」

『だからっ!ただの生理なの!!』

「っ…」




生理だと告げると驚いた顔をした赤井さん。

いくら大好きな恋人とはいえ
そんな事を報告するのは流石に恥ずかしかった…



「だがお前…今まで熱など出ていなかっただろう。」

『今回は2週間くらい遅れちゃったから
いつもより症状がひどくて…』

「じゃあ腹痛と腰痛と頭痛は全て……生理痛か?」



赤井さんの質問に黙って首を縦に振り頷くと
抱っこされたまま向かう先は玄関ではなく寝室に変わった。


私の体をベットに横たわらせた赤井さんは
とても優しい目で私を見つめていた。



「いくら辛いからって床で寝るのはもうやめるんだぞ?」

『うん…それはごめん…』

「飯は?何か食べたか?」

『朝起きた時は吐き気もあったから何も食べてないの…
でも今はちょっとお腹空いたかな。』

「分かった、少し待ってろ。」



私の頭を一撫でした赤井さんは立ち上がって寝室を出て行った。

たぶん何かを作ってくれるためにキッチンに行ったんだと思う…



吐き気が治ったとはいえ
まだ体はしんどくて立てそうになかったから
ご飯を作ってくれるのはありがたかった。



そしてしばらく経つと
赤井さんは小さい丼とスプーンを乗せたトレーを持って寝室に戻ってきた。




『いい匂い…お粥かな?』

「少し調べたら体を温めるのが1番痛みを和らげるらしいからな、生姜入りの粥だ。」



赤井さんはベットの近くに座り
私もゆっくり体を起こしてトレーを受け取ろうとしたんだけど…






/ 762ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp