第54章 放心
『う〜…し、しんどい…薬が効かない…』
朝起きてからすぐに感じた体の怠さ…そして下腹部の痛み。
寝室を出てトイレに行くと、
久しぶりに月のもの…所謂生理が来てしまっていた。
久しぶりと言っても、毎月生理はちゃんと来ていて
ただ今回は珍しく2週間ほど遅れ、いつもよりお腹の痛みが酷く、頭痛と腰痛…さらには吐き気と微熱まで出てしまっていた。
薬を飲み、
家を出るギリギリまでソファーで横になっていたけど
症状は全くと言っていいほど良くならなかった。
なので今日は仕方なく…
『もしもし…小林先生?若山です…』
立ち上がる事すらできない私は
横になったままスマホから小林先生に電話をかけた。
「どうしたんですか?何だか声がお辛そうですけど…」
『実は…生理痛がひどくて…』
「え…!大丈夫ですか!?」
『今回のは特に症状が重いので…
今日は学校に行けそうにないんです。』
「分かりました!
教頭先生とC組の副担任の先生には
若山先生は体調不良だと伝えておきます!」
『よろしくお願いします…
副担任の先生には私からメールで連絡事項は伝えるので…
では、失礼します…』
電話を切り終わった私は
ソファーでしばらく蹲っていたけど
喉の渇きを感じてキッチンに水を飲みに行こうと立ち上がったら…
『っ、…いっ…!』
頭がズキズキと痛み、立ちくらみもして
私は床に横たわるように倒れた。
『…あー、床冷たくて気持ちいい。』
熱った身体にちょうどいい冷たさで
そのまましばらく横になっていると
私はいつの間に眠ってしまっていた。
ピリリリーッ
…床で爆睡している私の耳には
机の上に置いてあるスマホの着信音なんて全く聞こえなかった。