第42章 時間 ✴︎
「これからも…お前とは色んな時間を過ごしたい。」
『ふふっ、今度は旅行でも行きますか?』
「ん、それもいいな。」
玄関で横になりながら微笑み合い、何度かキスを繰り返し
お揃いの腕時計がついている手を繋ぎ合った。
ただ手を繋ぐだけでとても幸せを感じ
その後すぐ眠る支度を済ませ、寝室のベットに横になってからも
何度か互いの手首をくっつけ合い、眠りにつくまで2人で腕時計を眺めた。
これからも2人だけの特別な時間をたくさん過ごせますように…
私はそう祈っていた。
(……あ。)
(?どうしました?)
(…肩。)
(肩…?)
(触られていただろう…ナンパしてきた男に。)
(あー…そういえばそんなこともありましたね…
って、何で服脱がすんですか!?せっかく着たのに!)
(消毒するのを忘れていたんだ。)
(しょ、消毒って…?)
(心配するな。肩にたくさんキスをして痕をつけるだけだ。)
(……それは消毒じゃなくてマーキングだと思います。)