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《赤井夢》Happiness{R18}

第41章 返礼





『うーん…どうしよう…』

「いつまで迷っているんだ、早く決めろ。」

『!!そんな簡単に決められませんよ!』






先日巻き込まれた事件が解決し、
再びいつも通りの日常に戻ったある日のこと。


仕事終わりに工藤邸に来た私は食事を終えた後、
来週予定している赤井さんとのデートの行き先をリビングのソファーでスマホを見ながら悩んでいた。





「今回行けない方はまた別の機会に連れて行ってやる。」

『ありがとうございます…
でもどっちも捨て難いというか…赤井さんはどっちがいいですか?」

「お前と一緒ならどっちでもかまわない。」

『っ、またそういうこと言う…」





いつもさりげなく私を喜ばせてくる赤井さんの言葉にきゅん、としていると、赤井さんは私の隣に座り、スマホを覗き込んできた。





「今見ているこっちを行き先にするぞ。」

『はい…分かりました!すっごく楽しみです。』

「その日は仕事の電話はしてくるなと同僚に伝えておく。」

『理由聞かれたらどうするんですか?』

「?美緒とデートだからと言うだけだが…
何か問題あるか?」



…問題しかないでしょう。
FBIってデートの予定があると
そんな風に連絡拒否することもできるくらい自由なの?





「心配しなくても緊急の連絡はちゃんと取る。」

『それならいいですけど…』

「俺とお前が恋人になってから初めてのデートだろう?
出来るだけ誰にも邪魔されたくないだけだ。」

『そう思ってくれるだけで……私は嬉しいです…。』




赤井さんの方へ顔を向けると視線が合わさり
ゆっくり赤井さんの顔が近づいてきて、私達の唇同士が重なった。


ちゅっ、と音を立てて唇が離れると
私の体は赤井さんの腕の中に移動していた。





「今日はもう少し仕事が残ってるから先に寝てろ。」

『えっと…待ってたら……だめですか?』


こうして会うのは1週間ぶりで
もうすでに夜遅い時間だけど、まだ赤井さんが足りなくて…


赤井さんの胸に顔を埋めながらそう尋ねると
上からため息が聞こえてきた。







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