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《赤井夢》Happiness{R18}

第38章 危機



病院に到着すると、美緒さんは処置室の中へ入り
僕は近くの椅子に腰掛けた。



「一体誰が…何の目的で美緒さんを…」


この前も彼女と歩いていた時
車に轢かれそうになっていたし…

組織の仕業かも、という考えも過ったが
彼らならもっと確実に殺す方法を選ぶだろう。


それに美緒さんの性格上
誰かから恨みを買っているとも考えにくい。


そうなると浮かび上がる説は……



美緒さんが狙われている理由が
なんとなく分かったところで処置室の扉が開き
手当てを終えた美緒さんがベットで運ばれてきた。



「あの…美緒さんは…?」

「大丈夫。
手足に少し打撲がありますが骨には異常ありません。
頭も打ったようですが、レントゲンで調べてみても
損傷は見当たりませんでした。軽い脳震盪なので
じきに目が覚めると思いますよ。」

「そうですか…ありがとうございました。」


医者に頭を下げると
美緒さんは看護師によって病室に運ばれていき
僕もその後をついて行った。



病室に到着し看護師が部屋から出て行って
再び美緒さんの方へと目を向けた。

するとすぐに美緒さんの目が開き意識が戻ったようだった。




『あ…れ……?ここは…』

「気が付きましたか?ここは病院ですよ。」

『え……安室さん…?なんでここに…』

「美緒さんが落ちた歩道橋の近くを
たまたま歩いていたんです。
…階段から落ちた時のこと、覚えていますか?」



そう尋ねると、美緒さんは何度か頷いていて
どうやら記憶の欠如は無さそうだった。




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