第37章 見学

『私が担当するのは1年C組です。
みんなとてもいい子達なので
すぐに仲良くなれると思いますよ。』

「そうですか！とても楽しみです！」




ソフィアさんは本当に子供が好きなようで
私に可愛い笑顔を向けてくれた。


これからは小学校から英語を学ぶことになりそうだし
ソフィアさんみたいな人が教師になってくれるのは嬉しいな…。



談笑しながら教室に向かい、中に入るとちょうど鐘がなり
生徒のみんなは自分の席に着席していた。





「起立！…礼！」

「「「おはようございます！！！」」」

『おはようございます！
今日はみんなに紹介したい人がいます。』





黒板に彼女の名前を書き、
ソフィアさんに教壇の前へと立ってもらった。




『今日からしばらくの間、
この学校の見学をされることになったソフィア先生です。
みんなも色々教えてあげて仲良くしてね！』


「「「はーーーい！」」」


『では、授業を始めます…っ、あー！ごめんみんな…
教科書職員室に忘れてきちゃった！！』

「えー！またー！？」

『ご、ごめん！すぐ取ってくるから！
みんなはソフィア先生に自己紹介しててくれる？』




ソフィアさんにも頭を下げてから
教室を出て職員室に向かった。


…廊下を走るわけにもいかないので早歩きでね。




そして教科書を取ってから教室に戻ると
中からみんなの賑やかな声が聞こえてきた。




「へぇ！
じゃあ若山先生はお料理が好きなの？」

「うん！そうだよー！」
「みんな料理バカって言ってるー！」
「でもね、今日みたいに忘れ物よくするの！」
「この前はテスト用紙持ってくるの忘れてた！」
「先生はね、すごく優しいけど時々抜けてるの！」


『…。』




教室のドアの前で聞き耳を立てていると
話しているのはどうやら私の事のようで…


扉を開けて中に入るとみんな揃って笑っていた。