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《赤井夢》Happiness{R18}

第5章 偶然









「ねぇねぇお姉さん。
俺らが荷物持ってあげるからさ一緒に遊びに行こうよ。」

『いえ…すみません、急いでいるので…』

「待って待って〜。一緒にお茶でもしようよ〜。」


しつこいなぁもう…なんでこんなことに…!




現在私は、スーパーの帰り道を歩いていると
知らない男性2人に声をかけられ絡まれてしまった。

見た目がちょっとガラの悪い人達で
元々臆病な私は無視する事もできず困り果てている…


誰かに助けを求めようにも男の人達が怖いからか
通行人はみんなすれ違い様にこちらをチラチラ見ながら通り過ぎるだけで助けてくれそうにない。

まぁそりゃあそうだよね…見た目怖いもんこの人達。




「近くにいい店あるから行こ?」
「そうそう。すっごくいい店だからさ!」



ニヤニヤしながら私の腕を掴んできた男達。
強い力で振り解くことも出来ず、私は引き摺られながら歩いた。



『あの…っ!離して下さい!』

「大丈夫だって〜。ここから近いからさ?」

…別にそんな心配してないのに!



どうしよう…と思っていると
私達の元に1人の男性が前方から歩いてきた。








その人は二度と会う事はないと思っていた
トレードマークであるニット帽を被り
ライダースを羽織った赤井さんで……


男達に対して睨みを利かせながらゆっくりと歩いてきた。




「その女は俺の知り合いなんだが…彼女に何か用か?」
「え?い、いや…別に…なぁ?」
「あ、あぁ…暇だったからお茶に誘っただけで…」




…さっきまでの威勢はどこへやら……




男達は赤井さんの睨みにビビって私の腕を離し
そそくさと消えていった。






「大丈夫か?」
『は、はいっ!大丈夫です!
あの…助けて頂きありがとうございました!』


ペコっと頭を下げると
「大した事はしていない」と言われ
赤井さんはすぐに私に背を向けて再び歩き出した。





『待っ、待って下さい!』




助けてくれたお礼を何もしないのはどうかと思い
私は咄嗟に赤井さんに声をかけて引き留めた。


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