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《赤井夢》Happiness{R18}

第27章 緋色 ✴︎




「美緒さんは…
僕が片思いしている人なんですけどね?
でも彼女は他に大事に思っている人がいるようでして…
失恋したも同然なんですよ。」


「そうですか…。じゃあ僕と同じですね。」


『「!?!?」』




安室さんはすごく切ない声でそう呟いた後、
頭を下げてから家を出て行った。


彼が帰った後、江戸川くんは机に突っ伏して
大きなため息をついていた。


…そりゃあ疲れたよね。
安室さんに接していたのは優作さんだけど
さっきみたいに時々
蝶ネクタイ型の変声機を使って江戸川くんが話していたから…。



『お疲れ様、江戸川くん。』

「うん…
それより先生、安室さんが言ってた事だけど…」

『あー…ごめん…
私もあの人の気持ちを聞いたわけじゃないから
今は突っ込まないで欲しいの…』




私自身、安室さんの本当の気持ちを聞いた訳ではないし
江戸川くんに聞かれても何も答えられない…





彼と話し終わったところで
優作さんが盗聴器などが仕掛けられていないか確認した後
私達のいる部屋に入ってきた。




『あ、優作さん!
さっきテレビでチラッと見ましたけど
マカデミー最優秀脚本賞の受賞、おめでとうございます!』


「ありがとう、美緒さん。
有希子が私に変装して代わりに授賞式に出てくれているから…
うまくいって良かったよ。」




江戸川くんは優作さんの言葉に苦笑いをしていて…

きっとその理由は
普段の優作さんとは思えない可愛い言葉遣いで
マカデミー賞の司会者と話していた時もあったからだと思う。




「彼女は明後日くらいにここに帰ってくるよ。
赤井くんは?」

「さっき連絡きて、もう少ししたら帰るって。」




よかった…!
じゃあきっとジョディさんも赤井さんも無事なんだ!



ホッと胸を撫で下ろし安心した私達は3人で晩ご飯を食べて、優作さんは仕事をするために自室へ行き、江戸川くんは阿笠博士の家に泊まると言って家を出て行った。



私は先にお風呂を済ませて
リビングで1人…赤井さんの帰りを待っていた。

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