第27章 緋色 ✴︎
『あの…
私もどう言う意味で言われたのか分からないですし
怒らないで欲しいんですけど……その……』
「怒りはしない、お前にはな。」
『えっと……安室さんに……
"僕の事をどう思っていますか?"って聞かれたのと
私のことが…その……気になるって言われたんですけど…
本当にどういう意味なのかは……っ!?』
話の途中で顔つきが変わった赤井さんは
私の体を扉に押さえつけた。
「はぁー…」
『っ、あかい、さん…?』
扉に押し付けられたまま
赤井さんはため息をついて私の肩にポスっと頭を乗せて来た。
「どう考えてもそれは告白だろう…」
『いや、でも…
あんなイケメンが私のことを気にするはずがないと思うんですが……あ!もちろん赤井さんの方がイケメンなんですけどね!?』
それに本音かどうかも分からないし…
好きって言われたわけでもないし?
「ホォー…
お前は俺以外の男をイケメンだと思っていたのか。」
『へっ!?
そ、それは…一般的に見てっていう意味で…!
っ、ほら!赤井さんもテレビで芸能人とか見たら
可愛い、とか綺麗だな、とか思いますよね!?』
「思わない。
俺はもう美緒だけしか可愛いと思えないからな。」
『っ…』
そう言いながら私の肩から頭を上げた赤井さんの表情は
とても冗談を言っているようには見えない、真剣そのものだった。
「あの男が惚れるくらい…お前は魅力的なんだ…
俺はいつも美緒に会う度に好きになっていくしな。」
『え……っ、…んんっ…!』
赤井さんの言葉に驚いていると
急に顔が近づいて来て、肩を掴まれ扉に押さえつけられたままキスをされ、唇が離れると赤井さんは至近距離で私を見つめた。
「お前は俺の女だ…他の男がお前を狙って来ても
俺は絶対に美緒を手離さないからな。』
はっきりとそう言った赤井さんの言葉にトキめいていると
再び唇が塞がれ、赤井さんの舌が侵入してきた。
『んっ……ん、ぁ…っ』
「っ、美緒…」
キスの合間に私の名前を呼びながら
赤井さんは服の中に手を忍ばせて来て、下着の上から胸に触れた。