第25章 紹介 ✴︎
翌日ー…
朝目が覚めると、時刻は朝8時を過ぎていて
隣にいたはずの赤井さんの姿はなかった。
昨日の行為で脱ぎ散らかしたルームウェアを着終わったところで
寝室の扉がガチャっと開き、そこから赤井さんが入って来た。
「起きたのか?」
『すみません…。ちょっとのんびり寝過ぎましたよね。』
「気にするな。仕事で疲れていたんだろう。
有希子さんが朝食を用意してくれたぞ。」
『うそ…!?なんだか申し訳ないです…』
しゅん、とベットに座ったまま落ち込んでいると
赤井さんがフッと笑いながら頭を撫でて来た。
「昨日お前が晩飯を作ってくれたから
朝食はそのお礼だって有希子さんが言ってたぞ。
だからそんなに落ち込むな。」
朝から赤井さんはすごく優しい。
顔も声も全部が優しい…。
どうしようもなく愛おしくなって
私は赤井さんの腕を引っ張り、頬へちゅっ、と音を立ててキスをした。
『赤井さんっ!大好きです!』
驚き固まっている赤井さんに笑顔を向けてから立ち上がり、寝室を出てリビングへと向かった。
……その後赤井さんがぼやいていた事は
私の耳には入らなかった。
「朝からあんな可愛い笑顔を向けるとは…
俺を殺す気か…」