第3章 1つ目のタカラ
翌日
「よし、始めるか」
と言ってもすぐ終わるんだけどね
"眼力身体検査"!
「そこか」
私の能力の1種"眼力身体検査"は世の中で言うところの透視ができる。右手から小刻みな振動を出して空気に流し、波に変化が出るところを見ることができる、高等化学技術の技。体力が十分にあれば「マッピング」をした範囲で透視ができる。「マッピング」はこの能力の条件の1つ。能力を遠隔操作するには対象物に触れなければならない。昨日はそのために島を調査してた。ただし、対象物がある程度視界にあるものはさっきのように振動で「マッピング」することができるので必ずしも触れなければならないわけではない
色々ややこしいんだけどね
標的を背中から捉える。パッと見普通のおじさんっぽい。敵が誰だか分からないから相当警戒してキョロキョロしてる
『あの人か…「ちょうだい」って言ってもくれないだろうな…』
((ガッ
ドサッ
まだ私に気がついて居ないようだったので手刀で何とかした
「えーっとプレート、プレート…なんだか追い剥ぎみたいで嫌だなぁ…あ、あった。
ごめんなさい」
私はその場を離れた
「!」
前方に気配を感じてサッと身を隠す
『…?キルア君!』
森の中をブラブラほっつき歩いている。大丈夫かな…
キ「はぁ…隠れてないで出てこいよ。遊ぼうぜ?」
『!?』
え?私ッスか?
キ「来ないならこっちから行こ」
『は、はわわわ…見つかる…!』
キ「これだから嫌なんだよなー。どーせ取ったって俺の標的じゃないだろー?」
『はっ!そうだ私はキルア君の標的じゃない!』
「わ、私だよキルア君」((ガサッ
キ「…!ビオラ」
「あの、別に着けてたとかじゃあなくて、歩いてたらたまたま…」
キ「お前じゃねーよ」
「え?」
後ろを向くと3人の男がなんだか揉めてた
「何やってんだお前!あんなガキに対して手こずりやがって!」
「だって兄ちゃん…」
どうやら兄弟らしい
「あれがキルア君を狙ってる人?」
キ「多分な」