第5章 海いこうぜ![5]
ぷくりと頬を膨らませるの頬をつつき、龍之介がそっとの肩を抱けば、そのまま頭が己の肩に乗る。
「何食べる?」
「うんとねぇ、サラダとー、ご飯にお刺身乗せて海鮮丼にするのー」
「海鮮好きだもんね」
2人並んであれやこれやと朝食を決めて行く所をカメラはしっかり追っていく。
「…釘、刺します?」
「ちゅーは我慢しときなさいよくらいで良いかしら」
番組側としてはと龍之介のツーショットが大量に欲しいらしい。
だからこそわざわざ2人だけでプールの紹介をさせたり、ドッキリをがTRIGGERに仕掛けるようにしたのだろう。
「八乙女くんとも絡ませたいなぁ」
「…天とのお祭りで味占めました?」
「TRIGGERとちゃんの絡みは凄く好評なんだよね」
「まぁ、それは確かに」
小さく頷きながら姉鷺はと龍之介を見る。
この2人を離してと楽のツーショットを取るためにはどうすればいいか。
「龍と天だけじゃ、楽も不満でしょうしね」
「2人に決めてもらいます?」
万理の言葉に、それだ、と姉鷺は頷く。
ならば、とプロデューサーはと楽をちょいちょい、と手招いた。
「はーい」
「なんかありましたか?」
「十くんと九条くんにちゃんとのツーショット撮らせてもらったから、八乙女くんとちゃんのツーショットも欲しいなって思ってね」
「俺と…ですか?」
「2人で何したい?」
ざっくばらんなプロデューサーの質問に、と楽は顔を見合わせる。
「…楽、何したい?」
「何って事もねぇけど。俺はとなら割と何でも楽しいし」
「撮影するなら移動してからですよね。キャンプ場何かありますか?」
「設備としては海沿いだから釣り堀とか、温泉とか、サウナとか」
「サウナいいなぁ」
「だな。…いや、サウナって男女で入るもんじゃねぇだろ」
何を想像したのやら、いやいやいやと首を振る楽。
「プライベートサウナあるよ」
「もしやキャンプ場じゃなくてグランピング…?」
「あ、察しが良いね。今回はキャンプ場と銘打ったけど、テント張りとかの作業を減らすためにグランピングにしたんだ」
「なるほどぉ、プライベートか…いんじゃない?サウナ」