第1章 海行こうぜ![1]
「うーーーみーーーだぁーーー!!」
とある海水浴場に、ハイテンション極まりない少女のご機嫌な声が響き渡った。
「うーーー!!みっ!んぐ」
「声でっけぇよ!」
「はしゃぎすぎ」
「ウキウキしてる可愛いよ」
後ろから楽に口を塞がれ頬を膨らませば、龍之介にそっと引き寄せられる。
「海だもん!」
「、海好きだもんね」
「うん!」
今日は夏の特番の撮影なのだが、それにしたってハイテンションが過ぎる。
「っちー!!」
「環ー!!!うみーー!!」
「うみだなーー!!!」
「そんなにはしゃいでどうしたんですか。海ですよ海」
後からやって来たIDOLiSH7のメンバーも駆け寄り、全員で海を眺める。
「ちゃん、日焼け止めちゃんと塗ってますか?」
「ばっちり!」
心配そうに声をかけてくれる紡に親指を立てて頷く。
「良かったです。ちゃん真っ赤になっちゃいますから」
「Re:valeの2人とZOOLの4人ももうすぐ到着するから、先着替えようか」
万理の言葉にはーい、と返事をし、それぞれ更衣室に入る。
「男子更衣室、今10人?」
「ですね」
「ぎゅうぎゅうだぁ」
くすくす笑いながら、もまた水着に着替える。
「足も日焼け止め塗りましょうね」
「はーい。…紡ちゃんは着ないの?」
「私はマネージャーですから」
「暑くない?」
「大丈夫です!」
そう?と首を傾げるにくすくす笑い、着替えを終えたをそのままヘアメイクへ向かわせる。
「かぁわいくなっちゃってまた…」
清純派女優に似つかわしい、白いホルターネックのワンピースの水着。
ワンピース型でありながら腹部分が空き、肩と首紐の部分はフリルが付いていた。
「選んだの三田さんじゃん」
「このブランドのコレクション見に行った時、もう、これはちゃんの為の水着だー!って思っちゃったんだよね」
くすくす笑いながらの髪をセットし、メイクを施す。
やがて準備が終われば、軽く伸びをしてサンダルを履く。
流石に男性陣は着替えが早いようで、が更衣室から出た時には後から来たはずのRe:valeとZOOLの面々も着替えを終えてスタンバイの状態であった。
「…」