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君は水面に輝く光【番外編・短編集】

第2章 海行こうぜ![2]※




ビーチの紹介を終え、各グループごとに部屋紹介も終えた一同。
夕食であるレストランでのディナーまでは時間があるという事で各部屋で休憩時間を取ることとなった。

「疲れたー」
「お疲れ様。あと少しだから頑張ろうね」

に当てられた部屋にはなぜか龍之介もいる。
止めるマネージャー達とメンバーを振り切り、愛しの恋人の部屋に潜り込んだらしい。
ベッドに倒れ込むの傍に腰掛け、水を差し出した。

「水分ちゃんと取らないと」
「んー。…飲ませて?」
「起き上がれる?」
「起き上がれない」

嘘である。
疲れは感じても、体力おばけと名高いが起き上がれないほど疲弊するとは龍之介も思っていない。
だからこれはただの甘えだとわかっているが、とことん甘やかすのも龍之介である。

「甘えん坊?」
「ずーーっと龍くんにくっ付けなかったもん」

それでも散々イチャついていたような気はするが、からしたら足りない。
龍之介がそこにいる限り、いつまでもずっと触れ合いたいのがなのだ。

「そうだね。俺も早くを抱き締めたくて仕方なかった」
「今いっぱいぎゅーして」

座っている龍之介に両腕を伸ばすの手を掴み、軽く引っ張りながら抱き締める。
そのままベッドに共に寝転がれば、そっと口付けた。

「ん…、ん」
「はぁ…可愛い…」
「もっと」
「お望みのままに」

の顎を指先で掬い、そのまま頬に掌を滑らせて口付ける。
ペットボトルの蓋を開け、軽く含めばそのまままた薄い唇に口付け水を流し込む。

「、ん…ぁ…」
「飲めた?」
「うん、冷たくて美味しい」
「もっと?」
「もっと。飲んでもキスやめないで」

強請る唇はそんな愛らしい言葉を紡ぎ、龍之介は微笑んで再度水を口に含んでへと口付ける。
そのままそっと舌を絡ませれば、水で冷えた舌はあっという間に熱を持った。

「あ…ん、ぁ」

ちゅる、と音が鳴ると同時に水か唾液か分からない雫が唇の端から流れ落ち、龍之介の舌はその雫を掬っての口内をまた貪る。

「龍く…んっ」
「…」
「っあ…も、ん…」
「しぃー。隣聞こえちゃうかも」
「じゃ、手…止めてっん」
「それはちょっと難しい…」

隣の部屋には誰かしらがいる。

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