第11章 五条悟&夏油傑 初めての
「何されたいとか、
されたくないことあるんなら先に言っとけよ?」
長い沈黙の後、悟が荒っぽく口を開いた。
部屋に入ったらいきなり始まると思ったのだが、ぎこちない雰囲気に飲まれている。
「いいよ…。なにしても」
悟と傑とは同級生だ。
二人とも異性として好きだし付き合えないと断ったらこんな形になってしまった。
気持ちは割り切れていても、
ひとつしかないわたしの体を別々に抱き合っていた。
「なまえ。説教するつもりはないが
なにしても、なんて
好きな男の前で口にしていい台詞じゃない」
「俺も同感。
ポリアモリーとかマジあり得ねぇと思ってたけど
傑に犯されてるとこ想像したら普通に勃ったし」
「それには私も驚いたよ。
キスは許容できても、セックスに至るまでかなり時間が掛かったからね」
うるせーと悟は唇を尖らす。
二人の間でも葛藤があったみたいだが、今はこうして許容し合っている。
真面目な傑が三人で付き合ってみようと言い出した時は心底驚いたが、
三人でやりたいと言い出したのは悟の方だった。
「なまえ…。いい?」
「うん…」