第50章 七海健人 ペアリング
「わたしの方こそ、七海くんって性欲なさそうに見えるんだけど」
「そう見えますか…?」
「うん。高専の中なら断然」
五条先輩は遊んでそうだし、夏油先輩は言うまでもなく女慣れしている。
灰原くんは堂々と童貞宣言をしているが好きな女の子のタイプはハッキリしているし、七海くんに関しては全くその毛が感じられない。
「んー、それは困りましたねぇ」
「どうして?」
「私はそれなりに体力もありますし、食欲もあります」
「つまり、そういうこと?」
「そういうことです」
近くで見てきたからわかる。
七海くんはきっちりオンオフ切り替えて任務にあたっており、寝る時は寝る、食べる時は食べるとメリハリがある。
性欲がまさに今、始まろうとしている時に七海くんの股間に視線を下ろすと…
「確認した側からギョッとしないでください」
「ごっ…ごめん…」
バッキバキに肉の棒が直立していた。
七海くんは脱ぐ性格じゃないし、上半身裸の姿は一、二回くらいしか見たことない。
腕まくりした時の筋肉でもうご馳走様って感じだったからこんなに反応してくれているとは思わなかった。