第39章 夏油傑 親友の彼女-弐-
一人になると必然的に食事がおろそかになった。
けれど親しい仲間や好きな女の子が美味しく頬張る姿をみると幸せな気分も一緒に味合わせてくれる。
「美味しそうに食べるね。美味しい?」
「うんっ!最高!」
今回の任務もサクサク終わり、追加でもう一件終わらせてきた。
人手不足でずさんな調査内容を受けたとしても現場を見た瞬間、なまえの術式で起こりうる危険に対して予測や先読みができる。
少し難しいのだが未来予知というより危険予知の部類だそうだ。
携帯を見るとまだ八時前だった。
「まだ時間あるね。
広いお風呂も楽しそうだし先に休憩するかい?」
「ラブホの仕組みっていまだに良くわからないんだけど
大丈夫かな?」
「休憩と宿泊料金をそれぞれ払えば問題ないよ。
じゃあ行こっか」
雰囲気を変えたらという私の勧めでなまえは悟と何度かラブホに来たことがあり、そんなに躊躇わずに入室することができる。
なまえは広いお風呂で映画を一本鑑賞し終わったようで満足げに帰ってきた。
「傑の言葉に甘えて思いっきり寛いじゃったよ。
明日からまた頑張れそう!」
「それなら良かった。ストレスを溜め込まないのがお肌のためにも一番いいからね」