第34章 七海健人 夫婦交換しよ?-弐-
「ねえ。うちの夫どうだった…?」
めちゃくちゃエロかったです…!
と叫びたかったが、お土産屋さんということもあり顔を火照らせながら周りに聞かれていないかと慌てて見渡す。
「ふふっ、その反応を見れただけで十分。
腰の方も大丈夫みたいだし続行しても問題なさそうね」
昨晩、静先輩の旦那さんである
健人さんと今まで感じたことのない背徳セックスをした。
第一印象は冷たい人だと思ったけれど、
二人きりで過ごしてみて温かくて素敵な人だとわかる。
終わった後も密着して寝てくれて、
すごくいい夢を見させてもらった気がする。
「どうかした?」
「その…こういうの初めてで…
先輩に嫌な思いさせてないかなって…」
わたしばかり幸せになって静先輩の気持ちが気にかかる。
いくら夫婦交換をお願いされたからとはいえ、
健人さんと肉体関係を持ったのだ。
「なまえには感謝しているわ。
真面目で浮気しそうじゃないから付き合ったんだけど
下半身は結婚してから分かったの。それ以外はハイスペックだし別れるつもりはないんだけどね」
「素敵な旦那さんですもんね…」
顔もいい、性格もいい、仕事も料理もできる。
それにお酒の趣味も合うし何よりセックスが…
「健人にその気になっちゃった?」