第28章 伏黒甚爾 寝取られ妻-弐-
「どこか行くのか?」
着信に気付き、ベッドから抜け出すと甚爾は半身だけ起こして聞いてくる。
「夫と外食。シャワー浴びてくるわ」
甚爾のものであふれるそこから精液を掻き出していく。
たまに装着する日もあるけれど
甚爾のだけは直接感じたくて自分からおねだりしてしまう。
外食するときにしか身につけないようなドレスを合わせているとパンツだけ履いた甚爾が覗きにきた。
「…何か用?」
「用がなきゃ見ていちゃダメなのか?」
「男の人ってこういうの苦手そうだけど」
夫との外食は週一回ほど。
こうした機会に少なからず夫の愛情を感じていたのが、
今のわたしにはわずらわしいものに変わりつつある。
「何よ…」
「どっちがいいとか聞いてこねぇの?」
「はあ…?」
誰の話をしているんだ。
カップルでありそうなシチュエーションだけれど
わたしにはあのやりとりが理解できない。
「可愛くねぇな」
「お生憎さま。それにアナタはお呼ばれしてないんだからお留守番よ」