第8章 夏と恋とひんやり甘味
ここはどこ?気がついたら真っ暗などこかにいて少し扉が開いていて光が差し込んでいた。遠くで男達の笑い声が聞こえる。
何があったんだっけ?としばらく頭が混乱していて思い出すのに時間がかかってしまった。
そうか、私は捉えられてー。
私のいた時代ならスマートフォンで一発解決かもしれないが、江戸時代にそんなものはなくどうしたらいいのだろうと思った。
たとえばなんとか、蝋燭をひっくり返してわざと火事を起こさせて男達に出て行ってもらうとか?流石に火消し職人は呼ぶんだろうし・・・いや、あの男達だから呼ばないか。でも近所の人が気づいてくれるかも?でもそもそも蝋燭がどこにあるのかわからないなー。
扉の隙間に手が届けばいいけど手首を縛られていて届かない。とりあえずお尻を使ってずりずりと床を動いていくしかなかった。そしてなんとか扉の方に行くことができた。
男達は何言ってるんだろう?私は耳をよく澄ませた。