第2章 削り節おむすび(おかか味)
翌日、いつものようにお店をやっていると徳川家康様がお訪ねになり、名主の方を紹介してくださった。明日は仕事を休んで歯ブラシと歯磨き粉を作ろうと思ったので時間を割いて名主の方を訪ねることにした。
「名主の方を紹介して頂きありがとうございます。」
「これくらいなんどないですよ。また歯ブラシ買わせてください。」
「はい、ぜひまたいらしてください。」
そして翌日、私は名主の方を訪ねることにした。
「失礼致します。家康様の紹介でお伺いしました。歯ブラシ職人の穂乃果と申します。」
自分で職人というのもおかしいが、説明がややこしくなるのでこの自己紹介にした。
「お待ちしておりましたぞ。それでは空いている土地に案内するのでついてきてください。」
「ありがとうございます。」
名主の方についていくと大きな空っぽな土地があった。更地になっているらしく草が生えてはいたが使えそうだなと思った。
「こちらでよろしければ立て看板を立てて差し上げましょう。買い取りは私の家で手続きをいたしましょう。」
名主の方が丁寧に説明してくれた。
「はい、こちらで大丈夫です。それでこちらを買い取ったらおいくらになりそうでしょうか?」
そして代金の確認をしてから名主の方の家に出向き、手続きを済ませて土地を買うことができた。
土地を買った後、名主の方が立て看板を立ててくれて交渉が成立した。立て看板には買取済みの文字が書いてあった。
私は家に一旦戻り、鎌を持ってきて草を刈り始めた。
「私の時代はゴミ袋があるけど今の時代はないから大変だな。」
家に戻るついでに綾さんから刈った草をどこに捨てるのか聞いてきた。
せっせと草を刈り、然るべき所に捨ててこの日は終わった。
夕食時にこの日の出来事や家康様にお会いしたことを吾郎さんと綾さんに話して聞かせた。二人は感心してくれて自分のことのように喜んでくれた。
「さてここからだよね。土地を買ったのはいいけど建築屋さんに建物を作ってくれるように頼まないといけないわよね。まだまだ、お金かかりそうだから歯ブラシ職人を頑張らないと。」
そこからは建築屋さんに建物を作ってくれるように頼み、建築費を貯めるためにより一層に歯ブラシ職人を頑張った。