
第13章 熱々のくらむちゃうだーの季節

私は料理をしながら話を続ける。
「なぜ子供の性別が男性によって決まるのかと言いますと・・・説明は難しいのですが、子供ができる仕組みに関係しています。まず、男女が子供を作るために営みますよね?」
「はい」
綾さんが頷く。
「女の人のお腹の下には卵子という卵があって、男の人のお腹の下には精◯というのがあります。それが合わさって子供の種ができます。それが徐々に膨らんだ子供が出来上がっていきます。なので、男女の営みが行われる際に精◯が卵子の中に入るのですが、男性の染色体はエックスとワイの二つがあります。女性の染色体はエックスしかありません。なので染色体がエックス同士だったら女の子が生まれる確率が高く、女性のエックスの染色体と男性のワイの染色体が合わさると男の子が生まれる確率が高いのです・・・とまぁ、こんな説明を聞いても分かりにくいかと思いますが・・・この話は五郎さんやお義父さんに話さない方がいいかと思います。頭の片隅には置いてくださいね。料理ができました。お待ち堂様!」
私は出来上がった料理を皿に乗せてお盆に載せて綾さんに出した。
綾さんのために作った料理↓
⚫︎野菜のすたみな炒め
⚫︎くらむちゃうだー
⚫︎かぶの漬物入りおむすび
「うわぁ、美味しそうですね。いただきます」
綾さんはどれも美味しいと食べてくれた。
「どれもおいしいです。それで染色体?の話ですけど、説明を聞いてもよくわからなくて・・・でも子供の性別が男性によって決まると言うことはわかりました」
「綾さんはいいお母さんをされていると思います。私は笑子ちゃんの笑顔を見てそう思いました。だから、自信を持ってください!大丈夫です。私も付いてます。五郎さんには私からも話をさせて頂きます。染色体の話は伏せますけど、笑子ちゃんも大事にしてあげてくださいって。だって笑子ちゃんのたった1人のお父さんですよ?自慢のお父さんじゃないですか?それに五郎さんが町役場で働いている姿に私は感銘を受けました!」
「穂乃果さん、話を聞いてくれてありがとうございます。おかげさまで大分、すっきりしました。あのお代は?」
「今回は無しで大丈夫です。また元気になったらちゃんと払って食べに来てください」
私が笑顔でそう言うと綾さんは何度も頭を下げてくれた。
帰りは何かあっては怖いので続逸さんにお願いして綾さんを送ってもらった。
