第12章 初めましてと秋刀魚の季節
江戸での育児や子育ては令和時代には考えられないことの連続だった。胸のマッサージのやり方も知らないとかこの時代の看護師さんは何も教えてないの?
それなら私が塾とか開いて教えてあげたいけどそんな暇はない。たまたま綾さんに恩返ししたかっただけ。それなのにこの最近、お店に来てくださる女性のお客様から育児書を出してほしいとせがまれる日々。うーん?私まだお母さんになってないから聞いたことのある知識しか知らないしもし教えたことが間違ってたら?と不安になる。
どうしようかと悩む日々が続いた。そこで続逸さんに思い切って相談してみることにした。
「穂乃果さんがやりたいならいいんじゃないか?」
「でもゲップの出し方も私のいた所だとだいぶ違うからみんな戸惑うんじゃないかなって。それに私は周りの人から聞いただけだし、お母さんの経験もないのに大丈夫かなって。」
私が不安がっていると続逸さんが私に言った。
「もっと自信を持てばいいんじゃないか?ものは試しだ。やってみるのもいいと思うよ。」
「そうだね。やってみようかな?」
自信が湧いてきたので時間がある時に育児書を作ることに。
ってこと時代はコピーできないから全部が手書き・・・。こりゃお手伝いさん雇わないとー。どうする?
そう思っていたら気が滅入ってしまった。でもやるしかない!