第2章 ゴリラの園
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『お前ら馬鹿じゃねえの!!?』
大の大人がブツを確認しなきゃわからなかっただと!?
コイツら今までどんな生活送ってきたんだ!?女禁止令でも出てたのか!?
心の声までもが響き渡りそうなしろなの叫びに近藤の号令で全員が土下座をする
『…………』
呆気に取られるしろなに向かい近藤が頭を上げ冷静な面持ちを見せる
「君の親御さんにも謝らなきゃならん。家はこの近くかな?」
その言葉に呆気に取られていたしろなの脳内にはあるひとつの提案が浮かんだ
『あー、私親居ないんだよね。それでねゴリさん提案なんだけど…』
にひっと笑みを見せるしろなに一同ははてなマークを浮かべる
『私、江戸にいるっていう兄を探しにここまで来たんだ。謝るならその兄に謝って貰わなきゃあ駄目だ』
「そのお兄さんってのは…」
『まだ見付かってない。で、家も金も無いわけで…ここで雇って欲しいわけよ』
「手前、ここが何するところか分かって言ってんのか」
ここに来て土方が口を挟んだ。キツイ表情をさらに固くして苛つきを露にしている
『警察でしょう?その隊服と今時帯刀してるのは幕府の人間くらい。大方の予想ではゴリさんがこの中のトップか』
「そこまで予想がついてて入るってのは腕に自信があるって事か」
『まあまあってとこ。最近刀握ってないから』
「本気で言ってるなら入隊試験を受けてもらう。一対一だ。相手は…」
土方が隊士に目をやると横から声が飛んできた。
その声の主は沖田であった
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