第2章 ゴリラの園
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「土方さん、ここは新人潰しの異名がある俺に任せて貰えないですかねィ」
おいおいおいおい、新人潰しとかどんな異名持ってんだよ!
ニヤリと笑う沖田に心の中で突っ込みを入れたしろなであったが素直に頷く
『おっけ。いいよちゃっちゃと終わらせよう』
そう言い立ち上がったしろなであったがぐらんぐらんと揺れ倒れそうになった
それを見かねた土方は自分の方に倒れそうになる相手を支えてやろうと腰を上げた
『おいおい地震だぞお前らしかもかなり大きい!』
「いや揺れてんの君だけだからね!?」
近藤が突っ込みを入れるとしろなは目の前にある土方の肩をガシッと両手で掴むと
『さーせん、ちょっと肩借ります瞳孔さん』
「瞳孔さんじゃねえ。土方さんだ」
『土方さんね、了解…。私は、えー、シロとでも呼んで下さいな。年齢は20』
ざわっと隊士がざわめき動揺が走った
20でアレだと!?
おい俺ちょっとショック受けちゃったよ…
異常現象か
そんな声を背中に受けしろなは何か一言言ってやろうと顔を上げた瞬間
『うヴぇぇ……』
土方の胸へ向かい思い切り嘔吐したのだった
「ぎゃああ!?テメ、おいィイイ!!」
「うぷっ」
「山崎貰いゲロすんな!!」
大惨事に陥った場をよそにしろなは糸が切れたように倒れた
これで真選組としろなの初の顔合わせが終わったのであった
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