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私が嫌いな私なんて○したっていいじゃないか(短編集)

第2章 家政夫なぎさん


家政夫を雇ってからしばらくが経った。渚さんはきちんと仕事がこなせるタイプだし、一度言われたことは必ず守る人なので外出中は任せっきりになっている。午前は大学で講義を受けて、午後に私の家へ訪問しているらしい。仕事が一通り終われば帰っていくのだが、私が帰ってくるまで待っていることも少なくはなかった


『別に帰ってもいいんですよ?学生ならやりたいこととか沢山あるでしょう』

「いいんです。好きでやってることなので気にしないで下さい」

私が帰ってくる頃、大体はダイニングテーブルで何か資料を広げている。勿論私が許可しているので問題はない

『………………教育科ですか』
ジャケットを脱ぎながら私は資料を覗いた

「えへへ、先生に…なりたくて」
渚さんは私の反応に照れながら頬をかく

『いいじゃないですか、教師。私は渚さんのことはよくわかりませんがなりたいと思うのならその気持ちは消さない方がいいです』
苦笑いする彼
渚さんを見ていると何処かノスタルジーな気になってしまう











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