第5章 投影
降谷君と名前だけが知っている
会話が目の前で進行される状況は面白くはない
が、興味はある為、黙って聞いていた。
名前「ああいう高級車で街中をカーチェイス出来る状況に追い込まれるなんて…楽し過ぎ。今度はハイウェイとかでもいいなぁ…」
時間を戻りてしまえるこの子なら如何とでも
できそうで心配という言葉が抜けない
自分の様な人間にはその発言に耐えきれない。
名前の腕を掴み自分の方へ引き込むを彼女の耳元で囁いた。
沖矢「…あまり心配させないで下さい。…わかっていても、それは辛い。…」
直ぐに身体を離して聞き返されないように
平然とした態度を向けると名前は何も
聞き返そうとしなかった。
大通りに出ると直ぐそこにはリムジンが停まっていた。
ドアを開ける見た事のある執事。
名前「先に安室さん乗って。」
安室「如何して僕が先に?」
名前「いつも下座だから」
安室「…こういう車にもあるんですか?そういうの」
苦笑いする降谷君だがそう言いながらも
指示通り先に乗り込んだ。
名前が次に乗り込むと、疑問が生まれる。
沖矢「…今回は私が下座、という事ですか?」
名前「そうだよ?」
にやりと嫌な笑顔を向けているつもりだ。
その笑顔はただ可愛いだけで何の効果も無いんだがな。
乗り込むと最後に執事が乗り込んできて、
結局下座は執事のものとなった。
名前は執事が最後に乗るのを分かっていて
ただ俺にそう言って馬鹿にしただけだった。
名前はリムジンの中で彼らの紹介をした。