第1章 【れんかい】僕だけは知りえないキミ。
“れぇん”
“れぇーーん”
“りゃーん…🥺”
やっぱ、きてるわ…。苦笑
風呂から上がって確認すると
スマホには海人から3件の通知。
「ごめん、風呂入ってた。何?」
『お風呂ってことは家…だよね?』
「そ。」
『廉は撮影終わってるんだから、
また寝ないで今からゲームでしょ?笑』
「そうそう笑 しっかりバレてんな…笑」
『バレバレですからw だって、廉のことだもん。
ね、今から廉の家行ってもいい?』
時計を横目に時刻を確認すると23時。
これ……海人、泊まる気まんまんやんな笑
「……海人、いま撮影に集中しすぎてエグいくらい
部屋散らかっとって、台本覚えにくいんやろ笑」
『そんなこと言わないで!笑』
「認めたったら来てもええけどなーw
なんて…うそうそ笑
最近海人ん家が多かったし全然、いいよ。」
『やった! 廉優しー!』
「あ、構えんけど笑」
『いいいい、全然いい!』
「じゃまたのちほどー。」
電話を切ったあと
台本を覚えるときに海人が使う寝室を整える。
ピンポーン。
……はやw
「早すぎやろ、海人。笑」
そうでもないよ、廉。
……だって、なんなら廉が大阪行く前から
待ってたんだから…待ちすぎなくらいでしょ。
褒めてくれてもいいくらいなんだからね?
ほんとは。
なんて、心の中でぼやいてみたけど、
そんなこと廉には言えるはずもないから…
「……やっぱ、早すぎた?笑」
なんて、おどけてみたりする。
「おんw ドアの前で待っとったん?思たわ笑」
「そんなわけないでしょ。
それは言いすぎだから!笑」
「笑。ごめんごめん。入りー。」
“いらっしゃい”とばかりに差し出された
オレ専用のスリッパに思わず笑みがこぼれる。
「ん、ありがとー。おじゃましまーす。」
リビングに向かう廉に続いて廊下を歩きながら
今日廉の家に来た目的を果たすために口を開く。
「あ、見たよー。ブログ。」
「ん、ありがとー。
今日何書いとったっけ??
毎日更新しとるとわからんくなる。笑」
「あ、今日は…ていうか今日もゲームの話w」
「…あーw オレは海人みたいに多趣味やないし、
どうしてもそればっかになる問題ね笑」
「ふふっ、うん。」
そういうとこもかわいいし
安心するけど…。笑