第12章 エキドナの歓迎
真剣に机に向かってるエキドナに
話し掛けていいものか迷っていると
エキドナが顔を上げる。
「もう風呂から上がったか」
「はい。ありがとうございました」
「人間と和平するのなら尚更、観察
できて良かったのじゃ。人間もお主
みたいに良い奴もおるみたいだしのぉ。
…しかし久しぶりに机に向かうと
肩が凝る」
机に向かうだけじゃなく肩凝りの原因は
その膨満な胸のせいでもあるのでは
と思うが口に出せないルシアリア。
「良かったら私、マッサージしますよ」
エキドナの後ろに回り肩を揉む。
アルク村では老人も多くマッサージ
に関しては徹底的に仕込まれたので
腕に自信がある。
「あぁん なんと!気持ちの良い事か。
マッサージと言ったか。このような事は
今までしてもらった事がない」
「そうなんですか?肩だけでなく全身
するとさらに気持ちいいですよ」
「そうなのか?なら頼もう!」
気持ち良くて興奮気味のエキドナが
可愛らしくて笑みが溢れる。
「はい。お任せください」
この日はエキドナのリクエストに
答えて全身をマッサージし大喜び
してもらった後、人間のツボなども
教えてあげたり、美味しいご馳走を
頂いたりして交流を深めた。
夜は客室に案内されてゆっくり寝る
事ができた。
次の日、フォルトから預かった書類に
サインしてもらい無事に和平条約を
結ぶ事ができた。
そしてやっと本命である誘淫の印の
解き方を聞く機会がやってきた。
「あぁ、まじないの解き方だが…」
エキドナがルシアリアの左手を取って
印を見る。
「妾では解けん」
「そんな…」
「そう悲痛な顔をするでない。
解く方法はある。お主のツガイに
たくさん注いでもらって消せば良い」
「フォルトに?注い…って、え?」
「印が薄くなってるところを見ると
だいぶ精子を注がれたのじゃろう?
それがまじないの解き方じゃ。本命に
たくさん注いでもらうとそのうち消える。
その調子だとすぐ消えるかものぉ」
エキドナはニヤニヤとルシアリアを
見る目がとても楽しそうだ。
ルシアリアは恥ずかしくなって
顔が赤くなる。