第11章 エキドナのまじない
「ピピ!どこからきたの?」
「おまえか!ルアに呪いを
かけたのは」
フォルトはピピの首根っこを
捕まえギュッと締める。
「わぁー悪かった!だからその償いに
草原まで案内しエキドナ様へ謁見を
願い出ようとしたのだ!エキドナ様は
多種を警戒してなかなか会えなかったり
する。私がそれを
仲介するからっ…ぐえ〜」
「フォルト!ストップ!死んじゃうよ~」
ルシアリアに止められ手の力を少し緩める。
「私が侵した過ち、恩人に報いたい。
まじないを解除する為
尽力を尽くす!」
カッコいい事を言っているが首根っこを
フォルトに掴まれたまま宙ぶらりんのピピ。
「シェスト草原まで案内して危険な事からは
私が小娘を守ってやる」
「ただのヘビに何が出来るって言うんだよ」
「ただのヘビと一緒にするな!
エキドナ様の眷属だ。魔術や魔法は得意だ」
「呪いが解けないのに得意とか言うな」
フォルトとピピの言い合いが白熱してくる。
「まぁまぁまぁ、落ち着いて。ピピが
案内してくれるなら、心強いよ」
「エキドナ様は無闇に攻撃しない。
お前みたいな反発的な態度の奴には
わからないがな!」
首根っこを掴まれたままでも
フォルトに対して強気な態度のピピ。
「ピピ!どうしてそこで煽るの!」
イラッとしたフォルトがまた
手に力を込める。
「ぐえ〜 お前などドラゴンの腹に
収まってしまえ!っうえ〜」
「フォルト!本当に死んじゃうって」
無言で首を締めるフォルトを何とか
止めて手を離してもらう。
ピピはやっと開放されてルシアリアの
後ろに逃げる。
「ルアに何かあったら殺す。
和平は成立できるよう協力しろ。
ルアには巻き付くな。
でも離れるな。絶対危険な事が
ないよう目も離すな。そして
ルアに何かあったら殺す」
「フォルト、同じ事2回言った!」
「大事な事だ!ルアがもう決めた
事なら止めても行くんだろ?」
ルシアリアの性格をわかってるから
止めれない事を悟る。
ここで一旦分かれるしかないのか。
今自分に出来る事はないか考える。