第10章 旅立ち 初めての野宿
フォルトも疲れてるだろうとも
思ったが、くっついていたいと
いう願望に逆らえずフォルトの
膝の上に座らせてもらう。
直ぐ様、フォルトがギュウーと
抱き締めてくる。
ルシアリアも前に回ってきた
フォルトの腕を握って身を任せる。
「すごい癒やされる」
「フォルトも私の事言えないくらい
安上がりだね。これで疲れが取れるなら
どうぞ使って。というか重くなって
きたらすぐに降りるから言ってね」
「重く感じる事なんてないから
ずっとここにいて」
自分の腕の中にルシアリアがいる
幸せを噛みしめる。
辺りは暗くなり星が綺麗に輝いている。
二人で綺麗な空を見上げる。
「ルアとこんなふうに旅に
出れる日が来るなんて思っても
なかった。冒険者になって
今が一番楽しい」
「フォルトは大袈裟だなぁ。
でも私もフォルトと一緒に
旅ができてすごく嬉しい」
どちらともなく口づけを交わす。
するとルシアリアのお尻の下に
硬い物が当たる。
「…フォルト?」
「ルアがかわいすぎるのが悪い!」
「そんな事ないから!」
「そんな事あるの。もう俺は一緒に
いるだけでこうなるんだよ。
この前だって、くっついてるだけじゃ
足りないって言っただろ?」
首筋に唇を寄せ舐めてくる。
「待って!さっき拭いたけど
お風呂入ってないし、ほら
少し離れてるとはいえ、みんなに
バレちゃうよ」
「ルアが声を我慢すればいい」
「声我慢しても見られちゃうよ」
「大丈夫。脱がさないで出来るから」
「違う!そういう問題じゃ…きゃ」
「しー」
声を潜めるように言いながら
上着の下から手を忍ばせ
胸を優しく揉み始める。