第4章 ヴァンパイアの気まぐれ
「そうそう、まずはこの忌々しい魔法を
消しましょうか」
「…?魔法?」
「おや、気付いてなかったのですか?
あなたの額に場所が特定できる魔法が
掛けられています」
特定の人物の場所が追跡できる魔法は
子供の事が心配な親がよく使う魔法だ。
自分に魔法がかかっていたなんて全く
気付かなかったが、こんな魔法を
かけるのは一人しか思いつかなかった。
(きっとフォルトだ。隣町に行く前の
キスの時かな?フォルト、恐いよ!
助けて…でも…)
心の中でフォルトを強く想う。
「すぐこの魔法を消さなかったのは
なぜだと思います?
あなたのような年頃の娘にその魔法を
使うのは親ではないでしょう。
きっと過保護な恋人ですよね?
今頃きっと血眼になってあなたを探してる
でしょうね?
魔法を消して探す手間を増やして
あげるのです。
早ければ明日の夜頃ここに
辿り着くでしょう。
ここを探り当てた褒美に
あなたの前で大切な存在を切り裂いて
やろうと思いましてね。
じわじわとなぶり殺して
死ぬ間際に泣き叫ぶあなたを目の前で
犯し殺すのです。
傑作でしょう?」
その残忍な提案に何も言えなくなる。
(フォルト。やっぱり来ないで!)
「おやおや、もう諦めてしまいましたか?
楽しみはこれからですよ?」
ヴァンパイアはニヤッと笑うと片手で
ルシアリアの胸を鷲掴みする。
「あっ!」
ヴァンパイアの爪が長すぎて胸に食い込み
血が滲んでくる。
「おや、私としたことが明日の生贄に傷を
つけてしまうとは…。爪はしばらく
直しておきましょう」
そう言って魔法で長い爪が短くなる。
「しかしこの血はもったいので
頂きましょうね」
胸の上の方に舌を蠢かす。
「ほら、あなたも快楽を受け取り素直に
気持ち良くなっていいのですよ」
舌は這い回り胸の頂きに到達し、舌で転がし
吸い上げる。反対の胸も指で弄られ摘まれる。
「くっ うっ…っ」
「いつまで声を我慢してられるでしょうね?」