第26章 幸せの光
「汝 フォルト あなたはここにいる
ルシアリアを病める時も 健やかなる時も
富める時も 貧しき時も夫として
愛し 敬い 慈しむ事を誓いますか?」
「はい。全力をもって誓います」
フォルトの全力の答えに少し笑ってしまう。
次は自分の番だ。
「ルシアリア、あなたはここにいる
フォルトを病める時も 健やかなる時も
富める時も 貧しき時も妻として
愛し 敬い 慈しむ事を誓いますか?」
「はい。誓います」
小さい頃から夢だった花嫁さん。
緊張で声が少し震えた。
フォルトと目を合わせる。
「では、指輪の交換を」
この日の為にお揃いの指輪を準備していた。
リング自体に石を埋め込み模様を
彫り込んである。
静かにお揃いの石が煌めいている。
夫婦の証にもなるしずっと嵌めている物に
なるので2人で相談しながら作ってもらった。
婚約指輪とも組み合わせてつけられるように
なっている。
緊張して手が震えたが何とか無事に
交換できた。
2人の手にはお揃いの指輪が輝く。
「では誓いのキスを」
刺繍の細かいベールがフォルトによって
捲られる。直接目が合いさらに鼓動が
早くなる。
フォルトはルシアリアの頬に手を添える。
「神様だけじゃなくルア自身に誓うよ。
生涯愛し続け幸せにするよ」
そっと顔が近付きキスされる。
幸せで涙が出てくる。
「私も…フォルトをいっぱい…
いーっぱい幸せにするね」
「うん。一緒に幸せになろう」
今日一番の歓声と拍手が送られ無事に
式は終了した。