第24章 和平条約再び
「……これはどういう状況だ?」
ジークベルトがルシアリアの救助の為に
王国騎士団を率いてフォルトの後をついてきて
やっと追い付いたと思ったらこの大陸最強で
あろうベスト3が相方相手に怒られ説教
されているところだった。
辺りは地形が崩れ激しい戦いが繰り
広げられた事がわかる。
戦っていた3人もボロボロだが正座を
させられ怒られてる最中だった。
「あはははは!勇者も魔王もドラゴンも相方
だけには敵わないな!」
ジークベルトに情けない姿を見られたが
それどころではない3人。
「ルア、そんなに泣かないでくれ。
ルアが連れて行かれてカッとなって
力加減を間違えたんだ」
「怪我をしたら心配する人がいるでしょ?
私もすごく心配したんだよ。
…でもそもそも私が攫われなければ
良かったんだよね。…ごめんね」
「泣くな。大した傷じゃない。攫われたのも
不可抗力だ。ルアのせいじゃない。ルアが
無事で良かった」
「うん。心配かけてごめんね。今治すから」
治癒魔法をかけ3人の傷が見るみる間に治った。
「うぉー!やっぱりルアの魔法はすごいな!
傷も痛みもなくなったぞ!」
「ギーニ!反省してるの!?あなたが参戦して
なければもっと早く決着がついたのよ!」
傷が治って喜ぶギーニにシェーラが
一喝入れる。
「う…すまなかった。反省してる」
怒るシェーラにまたも縮こまるギーニ。
「魔王様も、嫌がらせ程度に済ませてれば
こんなに魔王城が壊れる事なかったんですよ!
どうするんですか、これ!」
「戦い中はそんなの考える余裕もなく…儂の
魔法でちょちょいと直す…と言いたいが…
魔力切れだ。回復するまで待て」
怒られてタジタジな魔王の元へルシアリアが
来てもう一度手をかざす。
優しい光が灯り魔王の魔力まで回復した。
「おぉ!この能力は本当に素晴らしいな!
感謝する!」
「ルシアリア様、ありがとうございます」
ミリーがルシアリアに抱きつきフォルトを
ムッとさせる。